三千院の魅力をギュッと凝縮!一日観光のおすすめプラン

京都の奥座敷、大原地域。ここにはゆったりとした空と土の香りが気持ちいいところです。そして昔から信仰や修行の場として寺院が点在しています。有名な三千院や寂光院があるのがここ大原です。大原を初めて訪れる方に、三千院とその周辺で一日楽しめるプランをご紹介しますね。

目次

三千院の基本情報

基本アクセス(JR/阪急/京阪から京都バスに乗車)

JRや阪急など京都市街地から向かうと、だいたい1時間弱かかります。時間に余裕をもってスケジュールをたててくださいね。

最小限の乗り換えで三千院へ向かうルートが2つです! 最終的には京都バスに乗車します。

京都市内を走るバスに、京都市バス京都バスがあります。市街地から郊外の大原まで走るのは京都バスです。お気をつけくださいね。

京都バスの路線バス(京都バスさんHPより)

JR京都駅/阪急京都河原町駅 /京阪出町柳駅からバスに乗車

☆JR京都駅から

のりば/京都駅中央口改札(京都タワー側)前のバスターミナルです。

1.京都バス C3のりば特17系統または17系統「大原」行きに乗車。
2.「大原」で下車。(乗車時間 約1時間)

☆阪急京都河原町駅から

のりば/四条通りに東行きのりば・河原町通りに南行きのりばがあります。
どちらでも大丈夫ですが、出口の真ん前にバス停がある、東行きのりばがおすすめです。
下のバス停地図がとても詳しいです。

東行きのりば
1.阪急京都河原町駅後方の6番出口の目の前にバス停あり(北方向に向かうのりば)。
2.京都バス17系統「大原」行きに乗車。

南行きのりば
1.阪急京都河原町駅前方の3番で口下車、河原町通りを北上、バス停へ(南方向に向かうのりば)。
2.京都バス16系統「大原」行きに乗車。

☆京阪出町柳駅から

のりば/京阪出町柳駅、3番出口下車。C乗り場です。突然の鴨川沿いです^^

Cのりば
16系統/17系統「大原」行き乗車

バス停の画像は京都バスさんのHPよりお借りしました。ありがとうございます。

京都駅から地下鉄とバス

JR京都駅構内や改札出てすぐの「地下鉄」の表示を頼りに地下鉄へたどりついてください。

JR京都駅からの行き方。JR駅から直接行く編。
1−1. 在来線でお越しの方…ホームの滋賀寄り(東側)に地下へのエスカレーターを降ります。
1-2. 新幹線でお越しの方…駅の北側改札(烏丸中央口)を出ないで、改札手前右手のエスカレーターを降ります。
2. 「地下東口」改札を出ます。
3. 目の前に「地下鉄(烏丸線)京都市営地下鉄京都駅」がありますので、地下鉄構内へ。
4. 2番線「四条・烏丸御池・国際会館方面」の電車に乗車
5. 10つ目の終点駅「国際会館」で下車。1番出口を出てください。
6. 「4のりば」で京都バス 19系統 「大原・小出石」行き乗車。
7. 「大原」で下車。

JR京都駅からの行き方。JRの改札の外から行く編。
1. 駅の北側改札(烏丸からすま中央口)を出て、改札前のエスカレーターがあります。
2. 地下へのエスカレーターを降ります。「Porta(ポルタ)」という地下街の看板も見えます。
3. 「地下鉄(烏丸線)京都市営地下鉄京都駅」への案内に沿って、地下鉄構内へ。
4. 2番線「四条・烏丸御池・国際会館方面」の電車に乗ってください。
5. 10つ目の終点駅「国際会館」で下車。1番出口を出てください。
6. 「4のりば」で京都バス 19系統 「大原・小出石」行き乗車。
7. 「大原」で下車。

バス停から三千院まで

バス停から徒歩で約10分ほどで門前に到着します。バスのお客さんはだいたい三千院をめざしますので、ゆるやかについていくと着くのですが^^

途中の看板はレトロな感じです

看板はちょっと少なめで、グーグルマップなどを駆使しながらめざすことになります。山の中腹にあるお寺です。途中、石段もあり坂もありなので、できれば履き慣れた靴がいいかとおもいます。

拝観時間と料金

拝観時間9:00~17:00 (11月 8:30~17:00、12月~2月 9:00~16:30)
拝観料一般 700円(団体30名以上600円) 中学生・高校生 400円 小学生 150円
休館日なし
三千院の拝観情報

三千院の歴史と文化財

三千院は、京都府京都市左京区にある天台宗の門跡寺院です。最澄が比叡山に延暦寺を建立した際に、比叡山の東側に草庵(簡易な家)を造ったことに始まります。平安後期以降、皇子・皇族が住職を勤める寺院として続いてきました。

三千院 御殿門

京都市街は応仁の乱などによる火災に多く見舞われた街です。三千院も大原、近江坂本、洛中など寺院を転々としていた時代を経て、明治4年に現在の大原に戻ってきたそうです。

三千院の境内には、国宝の「阿弥陀三尊像」や重要文化財に指定された建造物や美術工芸品などが多く現存しています。その多くは文化財保護のため、境内の円融蔵えんにゅうぞうという収蔵/展示施設に保管されています。円融蔵の展示で貴重な文化財をみることができます。

また、春夏秋冬で趣を変える庭園も見どころです。

三千院ホームページ

三千院の見どころ

三千院の門「御殿門」はまるで山城のように立派な石垣に守られています。近江坂本の穴太衆あのうしゅうという石工が造営した石積みだそうです。お城の城壁を組むのが得意な穴太衆の仕事っぷりをまずは眺めてくださいね。

三千院 御殿門 石の階段

聚碧園

靴を脱いで建物に入ります(靴は持ったまま移動します)。廊下を進んだ先、客殿に入った時の空間の抜け方に本当に心が洗われます。お座敷の先に広がるのは聚碧園しゅうへきえんという庭園です。このお寺は比叡山のふもと。山の斜面を借景にした大胆で豪華なお庭です。

毛氈もうせんのひかれた縁側で、お茶とお菓子で一服することができます。こころゆくまで庭園をごらんになってくださいね。

抹茶(お菓子付)600円

聚碧園を望む

宸殿(しんでん)

複雑に入り組んだ建物を抜けると、宸殿しんでんです。聚碧園でゆっくりしすぎてこちらがお寺であることを忘れそうです^^;

三千院の最も重要な法要である御懴法講(声明による法要)を執り行う宸殿は、御所の紫宸殿ししんでんを模して建てられました。薬師瑠璃光如来やくしるりこうにょらいをご本尊としています。

薬師如来さまは、いまを生きる私たちの病気の平癒を願っておられるそうです。気になることがあったら、じっくり対話するのもいいかもしれませんね。

僧侶が独特の節回しでお経を唱える、声明。天台声明は最澄がもたらしました。実技的なスキルを唐に留学していた円仁が伝えたのです。その後、良忍がここ大原に声明の道場を開きました。そうして天台声明が継承されてきたそうです。

呂も律も声明の音階(ドレミみたいなもの)です。三千院を挟むように流れる呂川と律川の名前もその音階から名付けられたと言われています。

みすみ

声明の音程がうまくない(音痴な?)人を「呂律がまわっていない」と言っていたそうです。

さらちゃん

いまも「呂律が回らない」っていうよね

みすみ

ですよね。その語源といわれています。

宸殿から庭園に降ります。(ここで靴を履きます)。

有清園(ゆうせいえん)

有清園

宸殿より往生極楽院を眺める池泉回遊式庭園の有清園ゆうせいえんは、中国の詩人・謝霊運の詩に由来する名庭です。山畔に滝があり、渓谷式に水を流して池泉に注いでいます。自然美を活かした庭園です。

一面の森林と木の根元の苔が美しい庭園です。紅葉時はもみじを踏みしだいて歩くのです。優雅ですね。

往生極楽院

三千院の歴史の源とも言える往生極楽院は、平安時代の天台浄土教の開祖・恵心僧都源信が建立した寺院です。見た目は小さなお堂といった趣です。

往生極楽院

源信とその姉、安養尼と共に両親の供養のために建立したと伝えられているそうです。

修学旅行生なら素通りかもですが、大人はゆっくり見てみましょう。

国の重要文化財に指定されている阿弥陀三尊像は、お堂に比べてはるかに大きいのです。工夫として屋根が船底をひっくり返したかたちにせり上がっています。これを「舟底型天井」と呼ぶそうです。

その天井は極彩色に彩られていたそうです。極楽浄土を表しているとのこと。(肉眼ではもうあまり見えないところも味わい)

※天井図の復元模写が円融蔵えんにゅうぞうの中に展示されています。目が痛いくらいの極彩色。昔の人はど派手に供養したんですね。極楽がこんなに華やかなら楽しそうだな、と想像も膨らみます。円融蔵にぜひ立ち寄って実物(複製ですけど)をごらんください。

金色不動堂

金色不動堂

こちらは護摩祈祷を行う祈願道場として平成元年に建立されました。御本尊の金色不動明王は普段は見ることができません。毎年4月に開催される不動大祭期間中には秘仏の扉が開扉され、約1ヶ月間、お姿を見ることができるそうです。

三千院はこの世に出現した極楽

表の鉄壁の(木ですけど)門構えを前にして想像をかき立てる三千院。門の向こうは極楽浄土そのもののようなお堂とお庭が広がります。初夏のあじさいも有名です。雪の頃もまたをかし…

たぶん、極楽

電車やバスを駆使しても、京都の町中からは遥か遠くに感じる場所。昔の人が隠遁の地として、僧侶の修行の場所としてこの地を選んだのもわかる気がしますね。

みすみ

日常から遠く離れた異世界気分をぜひ味わってくださいね。


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三千院周辺のお勧め寺院

三千院の魅力をたくさんお伝えしてきました。こちらを見て回るだけでも大原の里を堪能できます。だけどちょっともったいない。

この地には延暦寺の里坊としてたくさんの寺院が点在しています。その中でもすいすい京都がおすすめするのがこちら宝泉院です。ぜひ三千院参拝のあとに訪れてみてくださいね。

三千院の門を出たら右へ。ずいっと進みます。律川の小さな橋を渡り正面に勝林院が見えたら左へと曲がります。

勝林院を過ぎてこの橋を渡ります

宝泉院

通り過ぎた勝林院は声明の根本道場。修業をする僧の住まいのひとつが宝泉院です。江戸中期の建物だと伝わっているそうです。こちらの客殿から見るお庭がまた絶景。

宝泉院の客殿

広い座敷の二辺が開け放たれていて、柱を額縁とみなします。確かに絵画みたいですね。

春夏秋冬の大原の自然の移ろいと、樹齢700年とも言われる大きな松をじっくりご覧くださいね。

こちらではお茶とお菓子を広縁でいただきながらゆっくりできるのです。

この景色でいただくお茶はそりゃおいしいです。

と、貴族気分でのんびりしていると、施設の方が棒を持って回廊の天井を説明し始めました。

血天井。広縁の上の天井は「伏見城の戦い」で命を落とした徳川家康家臣の鳥居元忠たちの最期の場所の床板を天井に配したそうです。供養のためだとか。優雅が吹っ飛びましたwww(こわくて写真は撮っていません)

日々声明を唱えるお坊様のお住まいですから、家臣たちも安心かもしれませんね。

盤桓園と向こうに見える大原の山々



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三千院の近くで洛北野菜のランチ

三千院の前には門前茶屋さんもいくつかあります。麺類などを食べることができます。

すいすい京都がお勧めするのは「志野 松門」さん。古民家でいただく大原の野菜ふんだんのランチです。

大原のバス停と三千院をつなぐ山道(大原女の小径)の途中にあります。

志の 松門さんの豪華な門構え

大皿に盛り付けられたお野菜たっぷりのお料理は、安心のおいしさです。地元大原で採れた京野菜を中心にたっぷり盛り付けてくださってます。野菜だけかと思ったら鶏唐揚げも添えられていて、ボリュウムもあります。

市街地からバスに揺られて小一時間、ぼんやりした頭も新鮮なお野菜を食べることですっきりします。

八菜(やさい)ランチ

「志野・勝林院店」というお店が表に併設されているので、松門さんで使っているドレッシングやお出汁などを買って帰ることもできます。

みすみ

行きに買おうか、参拝の帰りに買おうか。ちょっと悩みますね。

「大原三千院 松門」
営業時間:10:30〜17:00(ラストオーダー 16:30)
電話:075-744-3304

大原をめぐるポイント

今回ご紹介した寺院は2つだけですが、三千院付近にはそれぞれ長い歴史があり、お庭が素晴らしい寺院がまだまだ点在しています。

宝泉院のお庭

大原バス停から西側に進むと寂光院があります。バス停からちょっと距離があります。大原の里の両端に位置する三千院と寂光院のはしごはむずかしそう。お庭でゆっくりしたいですから、やはり一日では回りきれないですね。

大原の夜の始まりは早く感じます。お寺の閉門と同時にお店も閉まりますので、早めに現地に到着して明るいうちに見て回るのがお勧めです。

秋のライトアップの時期は夜も散策可能です。飲食店の営業時間はそれぞれ調べていったほうがよさそうですね。コンビニもないので気をつけてくださいね。

最後までご覧いただきましてありがとうございました。あなたの京都が素敵な思い出で染まりますように。


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